佐布里


佐布里にはふたつの見所がある
ひとつは「佐布里梅」で、明治の初めに鰐部亀蔵氏が桃の木に梅を
接ぎ木してつくりだしたもので、その実は果肉が厚く、酸味が強いの
で梅漬、梅酢に最適で、漬物屋に好評の品種であった。
昭和34年の伊勢湾台風でかなりの被害を受け、さらに佐布里ダムの
建設により水没した。
その後、地元や愛知県の協力で苗が植えられ,今では25種類、約1,6
00本に増え、梅林が復活している。
通常の見頃は、2月中旬から3月上旬です。
その中心施設として本年2月1日オープンの梅の館であり、周辺でうす
紅色の佐布里梅、白色で一重の白加賀梅、小枝が緑で花は青みが
かった白の青梅などの観梅を楽しむことが出来る。
新名所の梅の館

全景と左向こうにダムの一部が見える

2つ目は人工のダムと湖がある
昭和の三十年代に地元の久野庄太郎さんが愛知県、国に熱心に
働きかけ、やっと実現した。
世紀の大事業と言われた「愛知用水」は、まだ戦後まもない時で、
資金も充分でなく、世界銀行からお金を借りる等の工面をし、日本
で初めて大型土木機械を輸入して5年余りの短期間に建設された
ものです。
この地域の農業用水は、小さなため池 ( 1万3千個もあった ) が
頼りであり、少し日照りが続けばすぐ水不足が生じていた。
干ばつや飲み水の不足に長年苦しんできた知多地域の人々の
暮らしに豊かさをもたらした
水は遠く木曽川の水を岐阜県から名古屋市東部の平野、知多半島
一帯に運ぶための水源と水路を、幹線水路、約112km、支線水路、
約1012kmを建築した。
その中で水量の調整用に作られた中心施設がここ佐布里ダムなのだ。
豊かな水をたたえる佐布里湖

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