北陸能登半島旅行記

5月31日(金)朝六時半出発と決まっていた。
前日までの天気予報では、午前中は時々雨、のち曇りとの事で、傘を2本
忘れないように
玄関ドアーにもたせ掛けておいた。
O友人の高級ワゴン車が、時間通りに到着、荷物はバックと籠の2個と
傘だけで、積み込み簡単、お兄ちゃんに世話を、お願いした愛犬娘2匹が
いつもと違う雰囲気に気がついたのか、狂ったように吠えまくる。

家近くから北陸金沢西インターまでは、高速道路がつながり、快適高額
道路をぶっ飛ばし、
目的地に向かう。
車中で、最初の観光地金沢の話題の時、事前に行く所、食事をする所な
どをチェックした旅雑誌るるぶを、忘れた事に気がつく。友人の妻も
同じく旅雑誌を事前にチェックしていたので、聞くとこれまた忘れたの
一言。がっくり

行き先不明の高級ワゴン車は、しかたなく金沢市役所の観光課に向かう
ことに相成った。

さすが市の観光課、地図とか見所、イベント情報を盛りだくさん、いた
だいた。

城下町特有の武家屋敷後の古風あふれる観光ルートを歩き、今行われて
いる大河ドラマの
『利とまつ』に成りきって、町を練り歩く。
大河ドラマの前田利家の気持ちで古都を回る

お昼ごはんは、金沢の台所と言われている、近江町市場へ向かい新鮮な魚
介類をチェックしながら、お昼のメニューを決める。
金沢市民の台所でたたずむ

四人がそれぞれ、えび、蟹、いか、貝類のかきあげ丼とビール中瓶一本を
いただく。
丼は各800円であったが、清算金額は4980との事、ビール中瓶一本
と口取りが、1780円もしたとは、うかつであった。
恐るべし金沢人
ここでも、妻がカメラを忘れ、10分ロスタイムし、次の目的地へ出発
する。

このころから、空は雲ひとつ無い、晴天になり、天気予報が大いに外れる
が、なぜか女房連中が、晴天になったのは、自分達が忘れ物をしたから、
神様のお恵みでよくなったと、
わけのわからない持論を唱え出した。
恐るべし女達。

金沢より北東方面にある、千里浜なぎさドライブウェイの高松SAへ向か
い、千葉県から来たF友人夫婦と合流する。

海岸の砂上のドライブコースは、快適そのものだ。砂の上ではタイヤが
はまる事がなく、
約10キロの自然道路を走りぬく。どこを走ってもよく
4WDなら海に突っ込んで、
海水を跳ね飛ばしながら、ワイルド感を味わ
う事も出来る。

この海の向こうは、北朝鮮であり、潜水艦から拉致される危険を、味わい
ながら楽しめる。

終点近くで、明日から行われる、砂造形美術大会会場があった。同じよう
な事を二年前に経験した札幌雪祭りの前日に、雪造形品を見た事を思いだ
し空いている会場で、最高のコンデションにある作品を、見れた事の運の
良さを感じた。
公表直前の砂の芸術品

その夜は、能登千里浜国民休暇村に泊まり、豪華海鮮料理の宴会で、三十
年来の友人達と大いに楽しんだ。真夜中に友人の奥さんが、突然笑ったり
して眠れず、寝不足ぎみで翌朝の出発となった。

観光地めぐりで、厳島の海からの船めぐりを行うが、料金一人800円で
約10分間六人で貸しきり状態、料金は安いと言えば安いが、高いと言えば
高いかもしれない。

メインの見せ場は、海水で侵食された岩の穴であり、同じ値段で昨年行った
伊豆半島の堂ヶ島の天窓洞が、はるかに迫力、奇怪さ、サービスは良かった
感じです。

次のスポット、源の義経の舟隠しは、大地に幅10m、奥行き150mぐ
らいの、高さ50mの断崖絶壁の亀裂が出来ており、天然の隠れ処となって
いる所だ。

ここで、他の男達はなにを思ったのか、スポットを見ずに、どんどん下に
降り、海岸まで
呼べど叫べど、断崖を降りていってしまった。
自然が造った義経の舟隠し

体力に自信がないおいらと、女房達は待つこと30分、ぶつぶつ怒りなが
らの30分は、2,3時間にも感じた。

後からどうして下に行ったか聞くと、釣り人がなにを釣っているか、見に
行ったとの事。

次のヤセの断崖はどうしても見たいスポットの1つだった。今回のツアー
の六人はヤセている人と、太っている人の混在チームなので、お互い
『ヤセ』の言葉に非常に興味を持っていたからだ。

高さ50mの海に突き出た断崖絶壁だ、途中『思い直せ』、『親が悲しむ』
『死ぬ勇気があれば生きよ』などと、自殺を止める立て看板が、やけに目
立った。

俺にはカンケーないやと思いつつも、もしも不治の病にかかれば、やはり
死しかないかと
考える。
現場は安全の為、絶壁の手前5mの所で、立ち入り禁止の柵がしてあり、
単なる展望台と化していた。もともとヤセの断崖とは、怖くて冷や汗が
出ることから、ヤセてもおかしくないとの例えで、名付けられたものだ。

他の観光客の皆もぶつぶつと、苦情を漏らしており、折角来たのだからと
おいらが柵を
乗り越えると、他の観光客の皆がぞくぞくと乗り越え出した。
さすが、名前の通り、立って近づけないほどに怖い、膝まづいてやっと
海を覗けるのだった。
ヤセの断崖の似合う人

隣のグループの足元を見ると、岩が出っ張っており、完全オーバーハング
状態、そして
その付け根には、大きな亀裂がくちを開けているではないか
乗っている
人々は、まさかオーバーハング状態とは知らない。

これはいかんと思い、そこは危ない、危険だと大声で指図すると、やっと
引き返した

最初に柵を乗り越えたおいらは、おおいに反省、大事にならなくてよかった
と思う。

その後、関野鼻の観光スポットを見て、七尾市のフィッシャーマンズワーフ
へ行く。

生まれて始めて夏の天然岩かきの生と、縞えびの生きている物を魚屋さんの
店先で食べた。
レストランなどで食べるのと違って、魚屋さんの店先で、食べるのは、
とても新鮮な物『生きているの物だが』を、食べたとかんじる、食べたあと
も口の中で、動いている感じがする。

その後、石川県随一の高級ホテル加賀屋の、レストランにて、おいしい
昼食をいただく。

今夜の宿は、合掌造りで有名な五箇山の国民宿舎だ、山ではあまりおいし
い物『酒の肴』が少ないし、宴会なども全員の食堂などでは出来ない。

そこで、途中のスーパーで、まず『酒の肴』と、ビールなどのアルコール
類を、仕入れる
そして、中の魚屋さんで、大きな発泡スチロールを貰い
レジ後ろの無料氷を、大量に投入し、にわか冷蔵庫を作り、五箇山へ向け
て出発。その夜も宴会と相成った。

翌朝、二日酔いの痛い頭を抱えて、観光地めぐりをする。
初めて知ったことは、平家の落人の集落から、江戸時代には、加賀藩流刑
の地として名を知られ、火薬の元の硝石生産地だったことだ。

硝石は山からほじるかと思っていたが、人工的に生産するとの事。野草の
よもぎとか人間の小便にほんの少しある硝酸カリウムを、発酵させたり、
煮詰めたりして取り出していたそうだ。
五箇山の合掌造りの村で

その後、白川村に入り、まだ山々に雪が残る中、絶景ポイントから眺望する
年末年始のテレビ番組の行く年、来る年にいつも出てくる、深雪の中で
スポットライトを
浴びた白川村の全景は、ここからだと確信して喜ぶ。
村営駐車場と村との間で、不思議な物を見た。厚さ20cmたらずのコン
クリートの橋だ、長さはゆうに50mはある。吊り橋で、ワイヤーで吊って
あるわけでもない。

手すりはワイヤーだが、単に手すりだけで、力はかかっていなかった。
多分、コンクリート床板の中に、ワイヤーが通っていると思うが、人が通
るたびに上下に、30cmぐらい揺れるのだ。

揺れて、コンクリートに亀裂が入ると思うが、1つも無い。コンクリート
は1枚板なのだ。

不思議な構造の橋

造るのはどうして造ったのだろうかとか、考えるたびに、不思議なのだ。
又今夜も眠れそーにないみたい。

さらに、奥地と進み、日本一の大きさを誇る、ロックフィル式の御母衣ダム
最後の仕上げの美人の湯温泉

ひるがの高原と行き、仕上げに白鳥の温泉、美人の湯に寄って、疲れと、
お肌を癒し、俺たちの旅は終わった。

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